茨城県近代美術館で行われている「やなせたかしの世界展 みんな大好きアンパンマン」に行ってきました。
アンパンマンの作者やなせたかし(1919-2013)といえば、絵本やアニメの作品が有名ですが、その活動は決して“子ども向け”に留まるものではありません。創作した絵本の多くがいわゆるハッピーエンドに終わらないように、作品にはやなせの想いが託されているのです。その中心にあったものは、生命の大切さを伝えること、戦争などの争いごとが無い平和な世界であるために“本当の正義”とは何かを問い続けることでした。 「アンパンマン」が空腹の人に自らの顔を差し出すように、作品には、献身の心や自己犠牲なくして正義はなしえないという信念が貫かれているのです。本展では、絵本や漫画、詩の創作、雑誌の編集など多彩に活躍したやなせたかしの知られざる全貌をご紹介します。
企画展「やなせたかしの世界展-みんなだいすきアンパンマン-」/茨城県
水戸市の千波湖畔にある近代美術館。
一見してアンパンマンとは縁遠いような建物の雰囲気ですが…。
やなせたかしの世界展 みんな大好きアンパンマン
展示物は撮影ゾーン以外カメラ禁止ということであまり写真がありませんが、感想としては「すっごく良かった」。
アンパンマン以前のイラストタッチがちょっとサイケデリックで、すごくセンスを感じるんですよね。観ていた子供たちはちょっと退屈そうでしたけど。
童謡「手のひらを太陽に」の作詞もしてらしたんですね。
中でも良かったのは出世作でもある絵本「やさしいライオン」にかなりの展示スペースが割かれていたこと。

- 作者: やなせたかし
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 1982/01
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みなしごライオンの育ての親はやさしい犬。人間の都合で離れ離れにされても、消えることがなかった親子の強いきずなを描きます。
この絵本、私が子供のころ読んで、ものすごく悲しい気持ちになったのを覚えてます。あと絵が怖かったことも。現在子供を持つ親になってもう一度見られて良かった。もうちょっと大きくなったら、自分の子供にも読んでもらいたい1冊です。
うちの娘はまだアンパンマンデビューはしておりません。嫁によると「グッズをひとつ買うと、みんなアンパンマンで揃えなければならなくなる」からだそうですが(笑)とりあえず巨大アンパンマンの前でぱちり。
アンパンマンのキャラクターたち。なんと総数1768体!単独のアニメーションとしてはギネス記録を持っているそうです。全部分かる人はいるのかな。
この企画展、8月30日までとなっています。行くとしたら今週しかないので、まだの方はお早めに。
おまけ
会場の入り口にあったもの。これ地味にいいアイデアですよね。特に今回のような展示会では。というわけで期間もかなり過ぎてからブログに書いてみましたけど、何かもらえるのかな。
というわけで茨城県近代美術館の「やなせたかしの世界展」の話でした。ではでは。

- 作者: やなせたかし
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